原告側が作成した引用のサイトによると,食べログが一部のチェーン店だけ恣意的に点数を下げているという訴えである。
これだけだと分かりづらいが公正取引委員会の報告書56〜58頁にある通り,有料会員には良い点数を与え無料会員には点数を下げるなど,「飲食店に・・・自らに都合のよい料金プランに変更させるなど,正常な商慣習に照らして不当に不利益を」与えていないかが背景的な問題点であったようだ。
この東京地裁判決は,かなり画期的なものだ。
おそらく原告は,優越的地位の乱用として禁止される「不公正な取引方法」のうち一般指定4項「取引条件等の差別取扱い」,つまり食べログが原告に対して不当に不利な取扱いをしたとして訴えたのであろう。
しかし,このような訴えは一般的に非常に困難だ。不公正な取引方法のうち,例えば,共同の取引拒絶(1項),抱き合わせ販売(10項),再販売価格拘束(12項),などであれば,何が禁止されている取引方法であるかは,それなりに明確だ。
一方で,不当に不利に取り扱ってはいけないという第4項の規定はかなりあいまいで,何が不当な取り扱いにあたるのかの認定は非常に困難だ。
そのため,一般に裁判所は同項の適用には消極的であり,私も何度か同項に違反するという主張を裁判所でしたが,いずれも相手にされなかった。
にもかかわらず,今回の東京地裁判決は,積極的に第4項を適用したという点で重要なものだ。
また,上記の通り,有料会員だけが高い点数を受けているという批判が背景にあるにしても,報道からすると,それは,あくまでも裁判の背景としてあったにすぎない。
裁判において原告は,お金を払っていないから嫌がらせを受けたという主張はしていないようだ。つまり,食べログに不当な目的があったという主張をしているわけではない。
そうすると,裁判所は,不当な目的がなかったとしても,一方的に点数を変更することを違法としたわけであり,その点でも画期的だ。
中小企業の代理をすることが多い私にとっては,独禁法で訴えられるより,訴える方が多い。そういう意味で,新たな武器の登場は喜ばしいところだ。
※ニュースを見ての感想であり,実際の裁判の内容は確認しておりませんので,主張内容や判決内容など間違いがあるのかもしれません。
↓↓弁護士ブログの人気ランキングです。↓↓
金沢市の人気ブログランキング
↑↑参加しています。クリックでご協力お願いします。↑↑
