2021年04月12日

小室圭さんの説明文書の非凡さと弁護士の書く文書

「弁護士が書く文書はだめだって批判されているよ」と妻に言われた。
眞子さまと婚約したと報道されている小室圭さんが発表した家族の金銭トラブルに関して説明する文書のことらしい。
https://static.tokyo-np.co.jp/pdf/article/be3a3b78d655997547c8ba44e242b2d2.pdf

私はそのトラブルについては何も知らないのだが,どんな「文書」なのかが気になり,さっと読んでみた。

驚いた。
まず,気づくのは尋常でない文字のぎっしり感である。
裁判所が標準とする文書は37文字×27行=999文字である。ところが,小室さんの文書は,46行×42文字=1932文字であり,約2倍の文字を1ページに詰め込んできているのである。
これは弁護士が普通に書く常識的な文書ではない。

スタイルも極めて独自である。
冒頭に要約部分として「文書の概要」が4ページ,本文が7ページ,脚注部分が13ページという構成である。
本文が7ページしかないのに,要約が4ページというのは尋常ではない。
30ページを超えるような文書の場合,我々も裁判所から要約をつけるように言われることがある。しかし,7ページの文書には要約はつけないのが普通だ。

そして,何よりも異様なのが,本文を超える脚注の多さである。
確かにアメリカの法曹界では脚注が多いほど価値があるとよく言われ,本文と同じくらい脚注があることも少なくはない。
しかし,そうであっても脚注が本文よりずっと長いというのは通常はあり得ない。
               
さらに驚くのが,普通は脚注は文字を小さくし行間を狭くするのだが,小室さんの文書では脚注部分で逆に行間を広げていることだ(本文の行数46行,脚注の行数32行)。
本文より脚注を読みやすくするレイアウトというのも,かなり非凡な発想だ。


トラブルの内容や小室さんが置かれている状況を知らないため,何を目的として非凡なスタイルで文書を作成したのかは分からない。しかし,小室さんがただ者でないことだけは間違いないようだ。


小室さんは,2019年に社会起業家のためのクラウドファンディングに関する法規制についての論文を米国の法律専門誌『NY Business Law Journal』に発表した。
https://onl.tw/tCcwy1d の68頁以下

その末尾にはこのような記載がある。
「信頼は目でみることはできません。しかし,信頼の喪失は致命的であることを常に留意しなければいけません・・・」
果たして小室さんはこの文書で信頼を得ることができるのであろうか。
非凡な人間が,非凡であるというだけの理由で排斥されることはあって欲しくないものだ。


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2021年01月07日

明けましておめでとうございます。

2020年,世界は,新型コロナウイルスの大流行という未曽有の事態に
見舞われましたが,何が起ころうと時は歩みを止めないもので,2021年という新しい年を迎えることになりました。

「大学」(薪を背負った二宮金次郎が読んでいる本)に,私の好きな「日に新たに、日日に新たに、又日に新たなり」という言葉があります。
天地(自然)は,決してとどまることを知らず,日々に変化していきます。
我々人間も,立ち止まることなく,天地とともに歩みを進めていきたいものです。

昨年末,当事務所は,ホームページをリニューアルいたしました。
http://www.uchida-houritsu.com/
これを機に,改めて基本に立ち返り,高度・上質な法的サービスを提供できるよう,日々進化していく所存です。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。


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2020年08月19日

小池百合子のキャッチ―なフレーズ

小池百合子東京都知事のキャッチフレーズ作りのうまさには感心する。
新型コロナに関し「不要不急」「密です」「ステイホーム」「ウィズコロナ」「東京アラート」・・・,次から次へとキャッチ―な言葉を流行らせてしまう。

いったいどこにその秘密があるのか考えてみたが,いずれも,ちょっとイラッとさせる,思わず突っ込みたくなってしまう言葉なのである。

「ステイホーム」「ウィズコロナ」「東京アラート」などは,日本語でいけるところを意味なくカタカナにすることで,「何でカタカナなの?日本語で言えよ!」と思わず突っ込みたくなる。
昔から横文字を使うことでカッコつけるということはあったが,カッコいいというより,無意味にカタカタ語を挿入している。
ルー大柴の「藪からスティック」「寝耳にウォーター」と同じ路線である。

「不要不急」「密」に関しては,まっとうな日本語だが,普通は書き言葉で余り口語では使わない。
「いつまでも不要不急なことしていないで,勉強しなさい!」と子供を怒るお母さんはいない。「昨日遊園地に行ったら,とても密でした」などとは少なくともコロナ前は口にする人はいなかっただろう。
そんな口語ではあまり使われない言葉をあえてカジュアルに口に出すので,「何それ?」と思わず突っ込みたくなるのだろう。
最近あまりみないがトータルテンボスという漫才コンビが「忍びねえなあ〜」「やんごとねえ!」「存じねえよ!」といった突っ込みで笑いをとっていたが,それと同じ路線である。

総じて,分かるようで分からない謎めいた言葉を使うとキャッチーになるのかもしれない。
「繁華街」ではなく「夜の街」,「密集」ではなく「密」,「家にいる」ではなく「ステイホーム」と。

これらのルールで「夏休み」を少しキャッチーに変えようと試みた。
「炎節ホリデー」「夏サバティカル」「サマー静養」「エスィティバルバケーション」・・・ルールだけでなく,センスがないとなかなか難しいようだ。

キャッチフレーズだけで中身がなければ仕方がないとはいえ,人を引き付ける言葉の使い方は身に付けたいものだ。



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2020年06月27日

アメリカ社会の深い闇

新型コロナが日本の100倍流行しているアメリカで,マスクもろくにせずに,各地でデモや暴動が起きているのはどうしてなのだろう? 
その背景を調べていると,Netifixが無料公開している「憲法第13条」というドキュメンタリーに遭遇しました。
https://youtu.be/krfcq5pF8u8

「アメリカでは,受刑者の労働力で利益を得ている企業が政府に圧力を加えることで受刑者が急増。今では,黒人男性の3人に1人が生涯に1度は刑務所に入れられ強制労働させられており,奴隷制と同じ状態になっている。」
「アメリカでは,犯罪のほとんどは司法取引で終わっており,正式裁判になるのはわずか3%。その大きな理由はお金の問題。多くの貧しい黒人が無罪であっても有罪答弁をしている。」
といった内容でした。

正直,この番組がどこまで信用できるのかは分かりません。
しかし,普通のテレビドラマやハリウッド映画で映されるのは,アメリカの光の部分ばかりであって,その背後には,目を背けたくなるような闇の部分があることは事実なのでしょう。
そうでないと,アメリカでなぜ繰り返し暴動が起こっているのか説明が付きません。

弁護士の仕事をしていると,自分のこんなにも近くに,こんなにも深い闇があったのか・・・と驚かされることが何度かありました。
そう考えると,深い闇は,アメリカにではなく,すぐそこにもあるのかもしれません。


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2019年05月29日

カリフォルニア州司法試験に合格

2019年2月に行われたカリフォルニア州司法試験bar examに合格しました。

今思うと,自分自身の甘過ぎる考えにあきれますが,そんなには難しくない試験だという噂を聞いたことから「日本とアメリカといえども,十数年も実際に弁護士をしている自分が学生に負けるはずはないであろう」と妙な自信をもってしまい勉強を始めました。

ところが,実際に勉強を始めてみると余りに難しく,あっという間に自信は粉々に散り「変な挑戦しなければよかったか…」と後悔と反省の毎日でした。

よくよく考えてみれば3年間ロースクールで勉強したアメリカ人でもそう簡単ではない試験,日本人の私の英語力で受験するとすれば相当大変なのは当然のことでした。
それなりに自信のあった英語力も,アメリカ人と競えば,中学生レベル・・・もしかすると小学生レベルかもしれない・・・と痛感させられました。

そうはいっても,ある程度勉強を進めてしまったため,あきらめるのも難しい決断となってしまい,時間が過ぎ,ここまできたら合格したいと思うようになり,想定を大幅に上回る勉強を続けている状況となっていました。

45歳も過ぎて挑戦させてもらえただけでも幸運なのですが,結果的に合格できたことは,何とまあ幸運なのかと,非常に嬉しく思っています。

果たして,この受験で得た知識がどこまで役に立つのかという問題もあるのですが,せっかくですから,少しでも皆様のお役に立てることができたらと思っております。いや立てたい,立てねばと思っております。

http://ca-barexam.sblo.jp/ 受験生向けにカリフォルニア州司法試験合格体験記を書いています。


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2018年08月26日

島津斉彬の富国強兵

内田清隆の「隆」は西郷隆盛の「隆」です・・・と説明することが多かったため,西郷隆盛には何となく昔から親近感を持っていた。

それもあって,大河ドラマ「西郷どん」を見始めたのだが,西郷以上に心惹かれたのが渡辺謙演じる,島津斉彬であった。

黒船来航以前に西欧列強の圧迫により必ずや乱世となることを予見し,西欧技術を積極的に取り入れ,反射炉の建設を軌道に乗せ,マントをまとって葡萄酒を飲む姿は何ともカッコよかった。

明治維新を引っ張る人物がどうして鹿児島にあのように多く出たのかと思ったことはあったが,このままではいけないと思った斉彬が,教育を重視し身分にとらわれずに人材を育成したことによるのだろう。

乱世が間近に迫れば,「富国強兵」をいうことは誰でもできる。
しかし,誰も乱世を予想していないなかで,誰よりも早く,現実的な危機感をもって「富国強兵」を実行することは並大抵のことではない。

私も,せめて,現状の平和が続くと安易に考えず,危機感を失わず,固定観念にとらわれずに積極的に新しいものを取り入れる精神を見習っていきたい。


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2017年05月20日

眞子さまのお相手はパラリーガル

秋篠宮眞子さまのご婚約相手の職業が、パラリーガルであるとの報道がなされた。
ワイドショーでリポーターが、「パラリーガルって何ですか?」と質問していた。

説明しよう。
パラリーガルとは、法律事務所において、法律文書の作成補助、法律・規則の調査、裁判所提出書類の調製など弁護士を補助する様々な準法律行為をおこなう法律事務所にかかすことのできない、特別な知識と技術を備えた存在なのだ。

学ぶことは多く、やりがいもあるとても面白い仕事だと思っている。しかし残念ながら認知度は極めて低く、「パラリーガルって何ですか?」というのが多くの人の反応だろう。
眞子さまご婚約報道をきっかけに、多くの人がパラリーガルに興味をもってくれたらとても嬉しいことだ。


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2017年04月09日

人間の勘と経験をコンピュータが超えた日

将棋電王戦、第1局4月1日。ついに、初めて将棋の名人がコンピュータに破れた。
しかも、王手もかけられず、71手という短手数での敗北。勝負にならなかったというべき大敗である。

残念ながら大きなニュースにもならなかった。
二年前に羽生名人対最強コンピュータ!と煽れば盛り上げられたであろう。
しかし、既にコンピュータが人間より強いのは明白。そのことの確認作業に過ぎなかったのかもしれない。

驚くべきはコンピュータが初手38金という、見たこともない手から作戦勝ちを果たしたということである。
計算力がものをいう詰む詰まないという終盤にコンピュータが強くても、大局観や構想力といった数字化できない「勘と経験」が重要な序盤はコンピュータには不向きと思われていた。
しかし、感性すら人間を凌駕しかねない時代が来ているようだ。

もちろんコンピュータは与えられたプログラムにしたがい計算しているだけだ。
実は、「勘と経験」と思われていたものも計算でクリアーできるということだ。

尋問技術、交渉技術、勘と経験が必要と思われてきた弁護士の技術も計算でクリアーできるはず。
そのためのプログラムを作成していきたいものだ。


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2016年11月25日

税務調査対応サービスの開始

l_b06.jpg
http://ksd01.com/zeimu/

当事務所と税理士事務所で協力し税務調査対応サービスを開始しました。

課税庁が不当に多額の納税を求めてきても,納税者の法的知識が乏しいため対応できないということもなくはありません。
そんな場合には,法的知識と訴訟となった場合の見込みを考慮した,ギリギリの交渉が必要となります。

ひとりで悩まず,ぜひご相談下さい。


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2016年04月25日

バベルの図書館とインターネット

1941年にラテンアメリカの奇想作家ボルヘスが発表した「バベルの図書館」という奇妙な小説がある。
バベルの図書館には,今までに書かれたすべての本とそれらの本の落丁・乱丁・誤訳版,それらの本の解説書や解説書の偽書にいたるまで,ありとあらゆるすべての本が納められている。そればかりか,これから書かれるすべての本も納めれており,その図書館にない本が出版されることすらない。


インターネットの世界では,一度公開されたものが半永久的に存在し続ける。
誤った情報でもくだらない情報でも,過去に公開された情報は,遠い未来においても検索することが可能だ。

最近,5年以上も前にネット上に書き込まれた名誉を毀損する書込みを削除するという業務を行った。
5年も経過しているにもかかわらず,その書込みは,あちこちのサイトで引用されおり,それらを1つずつ削除するのは大変な業務であった。
検索されてもヒットしない状態にまではなったが,本当に根絶できたかどうかはかなり怪しい。

フランスのある女性はグーグルに対して,過去のヌード写真の消去を請求する裁判を起こして勝訴している。
10代の時に調子に乗ってアップした恥ずかしい写真がいつまでも消えることがない,それがインターネットなのである。

インターネットの世界には,際限のない大量のデータが保存されている。
米国の大手調査会社IDCの推計によれば、2013年の1年間でインターネットに蓄積されたデータは2,000,000,000,000,000,000,000,000バイト(1兆×2兆バイト)。
20世紀終わりまでに人類が蓄積したデータ量の300倍以上である。
http://1000ya.isis.ne.jp/file_path/1601_img001.jpg

際限のない大量の情報が半永久的に保存される。
つまりインターネットはバベルの図書館なのである。


ボルヘスの描くバベルの図書館には出口がない。
バベルの図書館は,真ん中の大きな換気孔を取り囲む六角形の回廊で成り立っている。
その回廊が下にどこまで続くのか,上にどこまで続くのか誰も分らない。
無限階続いているわけだ。
その中で,どこで生まれたかすらわからない司書官が,果てしなく本を調べ続ける。
そして,生涯を終えると中央の換気孔に捨てられる。

ボルヘスの描く奇想の図書館は,既に現実化されつつあるのかもしれない。


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2015年11月26日

石川県事業引継ぎ支援センター主催のM&Aセミナー

この度、当事務所の渡辺数磨弁護士が、平成27年12月3日(木)開催予定の「経営支援セミナー」の講師を務めます。
 主題 : 経営支援セミナー(テーマ:事業承継)
 日時 : 2015年12月3日(木) 13:30 〜 16:50
 場所 : 石川県地場産業振興センター新館2階 第10研修室 (石川県金沢市鞍月2-20)
 http://www.isico.or.jp/dgnet/eventseminar/38098
キャプチャ.PNG

 中小企業の経営者は高齢化の傾向にあり、将来の存続に課題や悩みを抱える企業が多くなっています。
 最近,そのような中小企業における事業引継ぎのためのM&Aが盛んに行われるようになっていますが,様々な法的トラブルも起こっています。
 ご関心のある方は、この機会にぜひご参加ください。
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2013年12月18日

弁護士はいつ忙しい?

「師」が「走る」と書いて師走である。
世間は何かと忙しいところであるが,弁護士はどうなのであろう。

「弁護士さんは忙しい時期ってあるんですか?」などとよく聞かれるが,年末は忙しいイメージがある。
「何とか今年中に決着をつけたい!」という思いから,新しい相談が入るからである
(年末に相談を受けても,年内に解決するのは困難ではあるのだが…)。
 
では,1月はどうかというと,これも意外に忙しいイメージがある。
 年末年始の休みによく状況を考えて,やはり弁護士に依頼し,はっきりさせようと決意される方が多いためだ。
 
では,春はどうかというと,寒い雪の季節は我慢していたが,暖かくなってきたこともあり,このままにはしておけないとして,弁護士に依頼される方も少なくない。

では夏はというと,夏休みの間に色々な人と話すことで,心を新たにし,このままにはしておけない と決意し弁護士に依頼を・・・,秋はというと,暑い夏が終わり,寒い冬になる前にこのままにはしておけないと決意し弁護士に・・・ ということで,弁護士はいつでも忙しい状況ともいえる。

しかし,一方で,年末は慌しいから年明けに・・・,年明け早々から争うのも嫌だから・・・,春はいい季節だから争いたくない・・・,暑い夏は争う気力が出ない・・・,ということで,弁護士に相談に行かない理由はいつでも作れる。

というわけで,弁護士の忙しさは,季節によらないというのが実態のようだ。

 

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2013年04月21日

電王戦−コンピュータが人間を圧倒

 プロ棋士5人と5種類のコンピュターが対戦する将棋電王戦は,3勝1敗1分とコンピュータ側の圧勝で終わった。
 昨日行われた最終局,人類代表は,三浦弘行八段。プロ棋士の中でも10人しかいない現役A級棋士である。
 一方のコンピュータ側の代表は,GPS将棋。670台のコンピュータから構成されるクラスターマシン。1秒間に2億5000万手を読むモンスターマシンである。

 いかにモンスターマシンでも,最後に勝つのは三浦八段と信じていたが,結果をみるとGPS将棋の圧勝。
 三浦八段は王手をかけることすらできず,GPS将棋の堅牢な矢倉囲いは乱されることすらなかった。
 その圧倒的なコンピュータの強さには私だけでなく,プロ棋士すら恐怖していた。

 作家で医師の海堂尊氏は,「医学の現場ではカルテも電子化され,コンピュータなしでは治療できない。コンピュータに支配されているともいえる(笑)」と最終局を見てコメントしていたが,弁護士の分野でも,そんな時代がくるのかもしれない。

 15年前にコンピュータが人間のプロ棋士を圧倒する時代が来るとはとても信じられなかった。
 15年後にはコンピュータの作成する訴状が,人間の弁護士が作成する訴状より,ずっと完成度の高いものになっているのかもしれない。


 SF作家アシモフの提唱したロボット三原則の第1条は,
  ロボットは人間に危害を加えてはならない
というものである。

 コンピュータに惨敗したプロ棋士は,打ちひしがれ,ときに涙を流す者さえいた。
 もはやロボット3原則は,SF世界だけのものではないのかもしれない。


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2013年03月16日

カルロ・クリヴェッリと魔術的裁判

 私の最も好きな画家にカルロ・クリヴェッリがいる。

 近代的合理思想が広がるルネサンス時代のイタリアにおいて,断固として魔術的思想を貫き通した画家である。
 クリヴェッリは「遠近法」を空間を合理的に描く手段としてではなく,二次元の世界を不可思議に歪曲し眩惑的な効果を生み出すだけのために利用し,リアルにものを描くために開発された精微な「写実法」を非現実的なまでに徹底することで,現実世界の虚構性を白日の下にさらけだした。

 まだ地球が平らで,山を越えれば神々の唄が聞こえた魔術的世界に生きた「最後の魔術師」ともいうべき画家であった。

 魔術的時代が終わっても,司法の世界では,クリヴェッリの生きた魔術的世界の影響を色濃く残した裁判がつい最近まで行われていた。
 重い石を括り付けて川に沈めて,無罪であれば浮き上がってくるとして,浮き上がってこなければ有罪であると判断した魔女裁判が広がるのは,ルネサンス時代以降であるし,原告と被告が刀を持って決闘して,正しい者が勝つはずであるとし,決闘の勝者を勝ちとする決闘裁判は19世紀までイギリスでも行われた。

 そういえば,かちかち山においてウサギがタヌキを懲らしめるためにした火責めと水没といった事柄は、タヌキを痛ぶるためではなく、タヌキが無実であるならば、やけどもしないし溺れもしないはずだという魔術的裁判を暗黙の前提として書かれている物語であり,ウサギは裁判官の役目を担っていると聞いたことがある。

 実は,現在でも,裁判と魔術的思考は切り離せないのかもしれない。裁判において「正義は勝つ」と信じている者は多い。
 しかし,正義が勝つ理論的根拠はないし,正義は勝つと信じるのは,無罪の者が決闘で負けるはずがないという魔術的思考と何も変わらない。そのため,私も常々,依頼者に対しては,「正義は勝つとは限りませんよ」ということを伝えることにしている。

 しかし,クリヴェッリ愛好家としては,最後には正義は勝つと信じたいし,そう信じることは悪いことではないだろう。
 大事なことは,そう信じた上で,魔術に頼らないことだと思う。


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2013年01月27日

「こぶとり爺さん」の無慈悲な真理

 最近,子供に日本昔話の絵本を読み聞かせる機会が増え,楽しみの1つとなっているが,実に考えさせられる内容のものが多い。
 そのなかでも考えさせられたのは,名作「こぶとり爺さん」である。

 無欲のお爺さんが,鬼たちの宴会に偶然遭遇し,調子よく加わって楽しく踊ったところ,鬼たちに気に入られ,こぶをとってもらえた。
 それを聞いた欲張りのお爺さんが,鬼たちの宴会を探しあて勇気を振り絞って参加するが緊張してうまく踊れない。すると鬼たちは怒ってそのお爺さんにもう1つこぶをつけてしまう・・・というお話である。

 欲張りのお爺さんは,現状をしっかり分析し,勇気をもって一生懸命困難に立ち向かったのでありその行動は立派である。
 一方,無欲のお爺さんは,ただ楽しく酒を飲んで踊っただけであり,その行動は特に誉められるべきものは何もない。
 にもかかわらず無欲のお爺さんは利益を得て,欲張りのお爺さんは罰を受ける。
 なんとも理不尽な話である。

 まさか,酒を飲んで踊るときにはただ楽しむべきであり,そこに下心をもつべきでないという接待におけるビジネスマナーを子供たちに教える話ではあるまい。

 そうすると,何も考えずに楽しくやる人が成功し,一生懸命やる人でも罰を受ける,その無慈悲な真理を子供たちに教える厳しい話なのであろうか。

 太宰治は,性格の悲喜劇を描いたものにすぎず,何の教訓も救いもないお話と解釈しているが,何の教訓も救いもない話が長年語り継がれているというのも,それはそれで恐ろしい話だ。


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2012年11月05日

なぜ弁護士の字は汚いのか?

私を含めて手書きのメモの字が汚い弁護士は非常に多い。

ある弁護士は,その理由を,司法試験では短い時間でたくさんの文字を書かなければいけないため,その司法試験の勉強の中で字が汚くなる・・・と分析していた。
http://www.sagamigawar.com/000shuusei1.html

しかし,私自身は,司法試験の勉強を始める前から手書きの文字が読みづらいとよく言われていたし,司法試験の勉強により字が汚くなったわけではない。では,なぜ弁護士の字は汚いのか?

弁護士の多くは,時間に追われて仕事をしている。そうなると,文字を書くときにゆっくり書いている時間がない。そのような仕事を繰り返しているうちに字が汚くなるということが考えられる。しかし,考えてみると,司法試験の優秀答案の字は汚いものが多かった。弁護士になってから字が汚くなるわけではなさそうだ。

そうなると,弁護士の字が汚いのではなく,字が汚い人間が弁護士になる可能性が高いという結論になる。
不思議に思い「字が汚い 性格」で検索して出てきたあるブログhttp://moriri12345.blog13.fc2.com/?mode=m&no=1175には「医者や弁護士なんて字が下手な人ばっかり。子供の頃から一生懸命勉強して、文字をたくさん早く書かなきゃいけない癖が付いているんで、いちいち字を綺麗になんか書いてられないからなんですよね。その名残だと思いますね。」と書いてあった。

しかしである。頼山陽,森鴎外,富岡鉄斎・・・,誰よりも一生懸命勉強し,圧倒的な教養を誇る昔の知識人は達筆で有名だ。子どものころから一生懸命に勉強をしたため字が汚いという理論は正しいとも思えない。


先日,新人事務員に対して先輩事務員が「弁護士の字が読めるようになることが事務員として第一歩!」といったような指導をしていた・・・。

字は心の鏡。弁護士の字が汚い理由について,どうでもよい分析をする暇があれば,読みやすい字を書くように心がけよう。



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2012年04月24日

「法廷戦略」を読んで

入門「法廷戦略」という本を最近読んだのだが,実に感銘を受けた。
無題3.png
直接的には裁判員裁判における弁護活動を教える本なのであるが,すべての訴訟活動,さらには,生き方についても役に立つ内容であった。

シンプルで具体的な目標を設定せよ

「正当防衛だから無罪という主張をしてできるかぎり無罪獲得を目指してまず頑張り,それが無理でも情状を主張してできるかぎり刑務所に入る時間を短くさせよう。」という目標など最悪だという。
目標は,「情状を主張して懲役3年執行猶予5年の判決を目指す」といったシンプルで具体的なものでなければ実現できない。
確かに,「できるかぎり経費を削減して,売り上げを伸ばそう」などという目標は,「一生懸命やろう」というのと同じで,具体的な行動に結びつかない。
シンプルで具体的な目標を設定しないと,どのような行動をとるかなどという戦略を作りようもないというわけである。
 
すべての行動において,獲得目標を意識して行動せよ 

シンプルで具体的な目標を設定すれば,各手続きを漫然と行うことはなくなり,一つ一つの行動について獲得目標を明確にした戦略的な行動をとることができる。
例えば,「法廷に入り椅子に座る」という行動であっても,「正当防衛で無罪」が獲得目標であれば,胸を張って力強く入場する必要があろうし,「情状を主張して刑を軽くする」という目的であれば,目を伏せがちに被告人と共に反省している様子で入場する必要があるかもしれない。
獲得目標を意識しないで,最終弁論をする弁護人はいないであろう。しかし,一挙手一投足まで,獲得目標を意識しなければいけないというわけだ。
当たり前のことであるが,自分ができていたかと言われれば,自信はない。

考えてみれば,裁判員裁判に限られることではない。すべての訴訟,いや人生において,「自分が一体何をしたいのか」という目標を明確にし,すべての行動において,その目標を意識して行動するというのは,とても大切なことなのであろう。


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2012年02月20日

謎の法律業界用語集3

以前にも謎の法律業界用語集1謎の法律業界用語集2で紹介したが,縷々,蓋し,措信など,法曹界でしかほとんど見かけない謎の法律業界用語を説明しよう。


苟も
「いやしくも」と呼ぶ。「仮にも」という意味である。

訴えの提起が不法行為を構成するか否かを判断するに当たっては、苟も裁判制度の利用を不当に制限する結果とならないよう慎重な配慮が必要である。(東京高等裁判所・平成10年1月20日)という具合に使う。

古語に近いが,当業界では立派に現役である。

恥ずかしながら,その昔,どうして,法律文書には,タケノコがよく出てくるのだろうと思っていた。
「筍(タケノコ)」ではなく「苟(イヤシク)」であるから注意がいる。

事件
弁護士が依頼を受けて裁判所における手続きの対象になっている案件のことを,当業界ではどんな場合でも「事件」と呼ぶ。

お金を返せという裁判を起こせば,「貸金返還請求事件」である。

「最近やった事件で,面白いのがありまして・・・」
「今,どれぐらい事件もってるの?」
「昨日は5回相談があったけど一件も事件にならなかった」
というように使う。
 ついつい日常的に使い,「えっ,事件?!」と驚かれる。

ケイバイ
「競売」のことである。一般には「キョウバイ」というが業界ではケイバイと呼ぶ。

「この間のケイバイでさあ」と言うと,「おっ,こいつ分かっているな」と一目置かれるが,「この間のキョウバイでさあ」というと「素人だな」となめられる結果になったりする。(とはいえ,私は信念でキョウバイと読んでいるが,たまに恥ずかしい。)
同じように,遺言も「ユイゴン」ではなく「イゴン」である。

ソクドク
どこかの事務所に勤務することなく,すぐに独立する弁護士のことをいう。
「即独」と書く。

「●●弁護士はソクドクだっけ」「そうだよ」といった具合に用いる。
初めて聞いた時,「ソク毒」と言っているのかと思い,ずいぶん酷いことをいうなあと思ったものだ。

いんめん
被疑者が警察官に対して述べたことを聞き取った内容を記した書面のことである。

略語を使うのは好きではないのだが,正式名称は,
司法警察員の面前における供述を録取した書面(司法警察員面前調書)・・・。
略語もやむを得ない。
KS(Keisatsu Statementの頭文字)ともいう。
調書を作ることを「調書を巻く」ともいう。昔は巻物に記載していたのだろうか。

郵券
郵便切手のことである。 

「ユウケン買ってきて」「ユウケン代も結構な額になるなあ」という具合に使う。
裁判所の職員が「ユウケン足りないですよ」と言うことで,法律事務所の新人事務職員がキョトンとするのを見て楽しむという習慣がある(かもしれない)。


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posted by 内田清隆 at 10:36| Comment(0) | TrackBack(0) | その他

2012年01月11日

重すぎる検索ワード

昨年12月31日の当ブログの検索ワードランキング

1 自殺
2 懲戒解雇の取り消し 公務執行妨害
3 私製手形
4 解雇の仕方
5 倒産しそうな会社
6 弁護士 金沢
7 懲戒解雇
8 給与減額の理由
9 商法511条
10 勤務中 飲酒 解雇理由

大晦日の検索に重いキーワードがならんでいることに,衝撃を受けました。

職業がら仕方がないとはいえ,つらいものがあります。

去年のことは去年で終わり,新たな1年になりますように。


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posted by 内田清隆 at 11:59| Comment(0) | TrackBack(0) | その他

2011年12月06日

目指せイケメン弁護士!?

 「金返せ!」「訴えてやる!」「死刑だ!」「破産だ!」そんな世界に身を置く弁護士が明るさを保つのは大変だ。

 爽やかな離婚というのもあるかもしれない。しかし,裁判になる離婚に爽やかさは期待しづらい。
 離婚事件に限らず,裁判になるような紛争は,不意打ちが横行し,だまし合いが跋扈する,そんなドロドロした話が少なくない。
 そんな世界に身を置く弁護士が爽やかであり続けるのも大変だ。

 ところがである。
 法律バラエティ番組「行列のできる法律相談所」に美人弁護士が起用されたというニュースを見た。
http://ure.pia.co.jp/articles/-/1186

 テレビで見てはいないのだが,確かに弁護士としてはとても美人であるし,何よりも明るく爽やかそうだ。
 ドロドロとした世界に住んでいることは微塵も感じさせない。

 負けてはいられない。
 自分も,したたかでありながら明るく,執念深くも爽やかな,そんなイケメン弁護士を目指そう。
 もう無理かな…。


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posted by 内田清隆 at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | その他