2010年05月14日

キャラクターの著作権

先日,ある会社から製作したCMキャラクターが有名テレビ番組のキャラクターの著作権を侵害してると訴えられないかという相談を受けた。
キャラクターにも著作権があり,模倣すれば著作権侵害になることに争いはない。問題は,どのような場合著作権侵害になるかである。この点,多くの裁判例では,原著作物の「表現上の本質的特長を直接感得できるような場合」に著作権侵害になるとしているが,分かったようでよく分からない表現である。
そこで,いくつかの具体的裁判例を調べてみた。

1 下記ファイルの最後の部分にある被告博士は原告博士の著作権侵害ではないとされた(東京地裁・平成20年7月4日)。
 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080711092033.pdf
2 また,有名な「ケロケロケロッピ事件」では,下記のリンク内の別紙1は別紙2の著作権を侵害していないとされた(東京地裁・平成12年8月29日)。
http://www.courts.go.jp/tenpu/pdf7/F1FD6C82FA9CECFF49256A77000EC3A5-1.pdf
3 キャラクターというより商品であるが,判決の終わりの方にある原告商品は被告商品の著作権を侵害するものとされた。(東京地裁・平成21年03月26日)。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080711092534.pdf
4 これまた,キャラクターとは少し違うイラストであるが,下記リンク内の別紙2は別紙1の著作権を侵害しないとされた(大阪地裁・平成21年03月26日)。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090327103042.pdf

いかがであろうか。私の感想は1番=「かなり似ている」,2番=「かなり違う」,3番=「ほとんど同じ」,4番=「かなり似ている」というものである。
そうなると,私が見て,かなり似ていても大丈夫,ほとんど同じだと著作権侵害になるということになる。「そんないい加減な判断しかできないのでは困る!」と言われそうが,どうしても主観的要素が強くなり,結果が予想できない,それがキャラクター等の著作権侵害の問題点であることは間違いない。
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posted by 内田清隆 at 06:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 知的財産法