2011年11月23日

事業用賃貸借の中途解約と違約金

 期間20年,賃料月50万円でオフィスビルを借りたとしよう。
 その場合,中途解約をするには,残期間分の賃料を違約金として支払わなくてはならないと契約書に定められている場合も多い。
 すると,10年で解約し明け渡したとしても,
 50万×12か月×10年=6000万円
を支払わなければならなくなる。

 これは公平だろうか。
 明け渡した後,貸主がすぐに別の借主をみつければ,貸主は,そこから賃料50万円をもらえるようになり,賃料の二重取りができる。

 その問題を扱った東京地方裁判所平成8年8月22日の判決の事案では,
 貸主は,残期間3年2か月分の賃料額の違約金の支払いを求め,
 借主は「高すぎて不公平だ!」と主張し争った。
 最終的に裁判所は,「3年2か月分の違約金はあまりに高額すぎて,公序良俗に違反する」として,賃料1年分だけの違約金の支払を命じた(それでも1900万円だが…)。

 結構,良くありそうな問題で,自分も同じような争いにかかわったことがある。ところが,裁判例が少なくて,どうなるかよく分からない。

 ただ,上記裁判における賃料1年分の違約金というのも相当の金額である。
 借りる側としては,ともかく,賃貸借契約を結ぶ際には,中途解約時の違約金に注意である。

 経営が悪化して中途解約をしようとしても違約金が高くできず,最後は,会社も倒産…。そんなこともある。
 くれぐれも注意したいものである。


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posted by 内田清隆 at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 契約書作成
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