2017年09月04日

著作権侵害判断の避けられないあいまいさ

ファンの方には,怒られそうだが,レゲエに精通していない自分に取って,レゲエの歌は,全部同じに聞こえる。ズッチャカズッチャカ,チャカポコチャカポコ・・

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あるとき,テレビCMで利用している楽曲が,某有名アーティストの楽曲とよく似ているので,著作権(翻案権)を侵害していないか心配であるという相談を受けた。

 実際に聞いてみたところ,非常によく似ている。これは著作権侵害にあたると直感した。
 ところが,その曲を弊所の職員数名に聞かせてみると「全然違う」「まったく似ていない」そんな意見が多かった。
 自分はもともと音痴であり,音楽の著作権侵害については,自分の耳を信用しない方がいいなと思った。

 最高裁は,有名な「江差追分事件」の判決で,著作権(翻案権)を侵害するかどうかの判断は,
既存の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできるか
 という基準によるべきであると判示した。
  しかし,極めてあいまいな基準というしかない。プロのミュージシャンと私のような音痴のようでは,表現上の本質的特徴を感得できるかどうかは大きく違ってくる。音楽的素養の有無によって,判断は大きく異なってしまうのだ。
 「通常の音楽的素養をもつ一般人」を基準とすべきなのであろう。 
しかし,裁判官が通常の音楽的素養をもっているとは限らない。
通常の音楽的素養をもっていない裁判官が,通常の音楽的素養をもつ一般人がどう考えるかを判断することは非常に困難だ。

 陪審員制のように,一般人が関わり,多数決で決めることが正しい判断につながるのかもしれない。
 「本質的な特徴を直接感得できた人,手をあげて」と聞いて,手が多く上がったら,著作権(翻案権)を侵害しているというわけだ。
 いい加減すぎる感じだが,裁判官による判断であってもそう違わないのではという気がする。


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posted by 内田清隆 at 10:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 知的財産法
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