2014年09月03日

アセアン諸国の模倣品対策と特許権侵害の刑事告訴

 先日,ジェトロ金沢https://www.jetro.go.jp/jetro/japan/kanazawa/で,別の弁護士と共に「海外ビジネスに取り組む際の留意点」という内容のセミナーを行わせていただいた。
 その際にうかがったジェトロ知的財産課アドバイザーによる東南アジアにおける模倣品対策のお話が,具体的な実例も多く大変興味深かった。

 各国の税関における水際対策の概要については,
インドネシア:水際対策前に訴訟が必要か「未決定」
マレーシア :水際対策前の訴訟は著作権の場合は不要と「解される」
という非常に曖昧なものであった。

 詳しく話を聞いてみると,法律は存在しても,上記両国では水際対策は実際には機能していない状況であるため,実際どのように運用されるのかよく分からないという話であった。
 そのお話を聞き,アセアン諸国は法律整備が遅れていることを改めて感じた。

 しかし,考えてみれば,日本でも似たような状況はある。
 あるデータによれば,特許権侵害を刑事事件として,検挙した件数は平成25年において全国で1件しかない。
 特許権侵害について刑事罰を定める法律は存在しても,実際には機能していない状態であるといえよう。
http://www.npa.go.jp/safetylife/seikeikan/niseburando.pdf#search=%27%E8%AD%A6%E5%AF%9F+%E7%9F%A5%E7%9A%84%E8%B2%A1%E7%94%A3%27 4頁

 そう思うと,当然のことながら,「法律の内容」だけでなく「実際の運用」を知らないと適切な判断はできないことを改めて感じた。
 ついつい弁護士は,「法律はこうなっている」という点ばかりに目を向けてしまいがちだが,実際問題としてどこまで効果的なのかという視点を忘れないようにしたい。


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posted by 内田清隆 at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 知的財産法
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