2021年04月12日

小室圭さんの説明文書の非凡さと弁護士の書く文書

「弁護士が書く文書はだめだって批判されているよ」と妻に言われた。
眞子さまと婚約したと報道されている小室圭さんが発表した家族の金銭トラブルに関して説明する文書のことらしい。
https://static.tokyo-np.co.jp/pdf/article/be3a3b78d655997547c8ba44e242b2d2.pdf

私はそのトラブルについては何も知らないのだが,どんな「文書」なのかが気になり,さっと読んでみた。

驚いた。
まず,気づくのは尋常でない文字のぎっしり感である。
裁判所が標準とする文書は37文字×27行=999文字である。ところが,小室さんの文書は,46行×42文字=1932文字であり,約2倍の文字を1ページに詰め込んできているのである。
これは弁護士が普通に書く常識的な文書ではない。

スタイルも極めて独自である。
冒頭に要約部分として「文書の概要」が4ページ,本文が7ページ,脚注部分が13ページという構成である。
本文が7ページしかないのに,要約が4ページというのは尋常ではない。
30ページを超えるような文書の場合,我々も裁判所から要約をつけるように言われることがある。しかし,7ページの文書には要約はつけないのが普通だ。

そして,何よりも異様なのが,本文を超える脚注の多さである。
確かにアメリカの法曹界では脚注が多いほど価値があるとよく言われ,本文と同じくらい脚注があることも少なくはない。
しかし,そうであっても脚注が本文よりずっと長いというのは通常はあり得ない。
               
さらに驚くのが,普通は脚注は文字を小さくし行間を狭くするのだが,小室さんの文書では脚注部分で逆に行間を広げていることだ(本文の行数46行,脚注の行数32行)。
本文より脚注を読みやすくするレイアウトというのも,かなり非凡な発想だ。


トラブルの内容や小室さんが置かれている状況を知らないため,何を目的として非凡なスタイルで文書を作成したのかは分からない。しかし,小室さんがただ者でないことだけは間違いないようだ。


小室さんは,2019年に社会起業家のためのクラウドファンディングに関する法規制についての論文を米国の法律専門誌『NY Business Law Journal』に発表した。
https://onl.tw/tCcwy1d の68頁以下

その末尾にはこのような記載がある。
「信頼は目でみることはできません。しかし,信頼の喪失は致命的であることを常に留意しなければいけません・・・」
果たして小室さんはこの文書で信頼を得ることができるのであろうか。
非凡な人間が,非凡であるというだけの理由で排斥されることはあって欲しくないものだ。


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posted by 内田清隆 at 08:39| Comment(0) | TrackBack(0) | その他