2017年01月27日

ピコ太郎は歌えなくなるのか〜PPAPの商標問題

ピコ太郎で有名な「PPAP」を,無関係の会社が商標出願していたとしてニュースになっている。
http://www.asahi.com/articles/ASK1V3GMCK1VUCLV003.html


特許情報プラットフォームで,調べてみると,確かにエイベックスが商標出願する直前などに,商標出願がされているようだ。 

果たして,ピコ太郎は,PPAPを歌えなくなるのであろうか?

「需要者の間に広く認識されている商標」は,商標登録ができない(商標法4条1項10号)。PPAPが広く認識されていることは間違いないであろう。
しかし,PPAPは「商標」として認識されているわけではない。そのため,同項で却下するのは難しそうだ。

しかし,知財高裁平成24年5月31日判決によれば, 商標登録されるには 「現に自己の業務に係る商品又は役務に使用をしている商標 ,あるいは将来自己の業務に係る商品又は役務に使用する」意思が必要であり,第三者に権利を売却する意思しかなければ商標登録できない。本件は,この点で却下される可能性は高そうだ。

また,仮に同項に当らないとしても,これほど有名になった言葉を関係ない人が商標登録するのは公序良俗上,問題だ。
「ポパイ」「がんばれニッポン」「トトロ」
といった「有名な商標」とはいえないが,非常に有名な言葉については,公序良俗違反(商標法4条1項7号)として,商標出願が却下されている。
同じ理由でPPAPの商標出願が却下される可能性も高そうだ。
いずれにせよ,登録は難しそうである。

しかも,登録されたとしても,ピコ太郎が歌えなくなることはあり得ない。
そもそも「PPAP」を歌うことは商標としての利用に当らないし,広く認識されている商標には先使用権があり(商標32条),後で別人に登録されたとしても,利用を続けられるからだ。

調べてみたら,「パン・パイナッポー・アッポー・パン」というパンが高校生に大人気という記事を見つけた。
http://rocketnews24.com/2016/10/21/815570/
法律問題としては,こちらの方が微妙で興味深い。


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posted by 内田清隆 at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 知的財産法