2014年07月24日

自分の会社名が商標登録されている!〜商標の先使用権

最近,長年使っている会社名が,別の会社によって商標登録されてしまったことが分かった。
 そして,その別の会社から,その商標の利用を差し止めるよう請求された。
 しかし,長年使っている会社名がついた商品から,会社名をはずさなければいけないのだろうか。

 商標法32条により,誰かに商標登録される前から使用している商標は,誰かが商標登録したとしても使用を続けることが可能だ。
 しかし,これには重要な要件がある。
 その要件は,その商標が,「需要者の間に広く認識」されていること
(周知性),つまり有名である必要があるというものだ。
 
 この周知性の要件は,なかなか厳しい。
 全国的に有名である必要はないとされている。
 しかし,2,3の市町村で知られている程度ではダメで,少なくとも複数の県で知られている程度は必要と考えられている。
 もちろん,知る人ぞ知るというレベルでは足りず,それなりの人が知っている必要がある。
 
「会社名は登記されているのだから,自由に使えるのでは?」と考えられるかもしれない。
 しかし,登記されている会社名を名刺に記載するのは自由であっても,「商標として」使用することはできなくなる。

 会社名が商標として使えなくなると,パッケージの変更,広告の変更,看板の変更などを余儀なくされることになり,その損害は大きい。

 そう考えると,会社名,商店名を付ける前に,事前に商標登録されていないかをきちんとチェックしておくべきである。
 また,登録されていないのであれば,登録するようにすべきであろう。


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posted by 内田清隆 at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 知的財産法

2014年07月07日

秘密保持契約(NDA)と違約金条項

秘密保持契約書は,多くの企業間で,頻繁にやりとりされている。
 そのため,ないがしろにされていることも多いのであるが,いうまでもなく重要な契約である。

 秘密保持契約違反に関する事件に関わり,いつも悩ましく思うのは,損害額の証明である。
 
 秘密保持契約に違反し,秘密が漏洩されたとしても,直接的に損害を受ける場合は少ない。
 漏洩された秘密がどのように利用されたかについては,調べようもないことが通常であり,どのような損害が生じたのか分からないというのがその理由の一つである。 
 また,ゴキブリが一匹見つかれば百匹いると考えるべきであり,一件秘密が漏洩されたことが発覚すれば,その他にも多数の秘密が漏洩されていることが普通である。しかし,それらについても調べようがないのがもう一つの理由である。
 
 そのため,秘密保持契約において,違約金についての条項を入れておくべきだと思うことはしばしばであるが,これがなかなか難しい。
 「秘密保持義務違反があった場合には,甲は,乙に,違約金として,●●●万円を支払うものとする」
といった条項は,生々しすぎて入れづらいことが多い。
 また,秘密保持義務違反といっても,様々なバリエーションが考えられるところであり,最低の違約金を定めるのも難しいという理由もある。

 しかしながら,秘密保持契約に違反しても,損害が証明できず,ごく少額の損害賠償しか受けられないことは少なくない。
 少なくとも,重要な秘密を開示する場合には,入れづらくても違約金の定めをしておくことが重要であろう。


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posted by 内田清隆 at 10:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 契約書作成