2012年12月03日

憲法改正案と知的財産権

自民党が憲法改正草案を発表した。
http://www.jimin.jp/policy/pamphlet/pdf/kenpou_qa.pdf

その中で,自民党は憲法29条を
旧 財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める
新 財産権の内容は、公益及び公の秩序に適合するように、法律で定める。この場合において、知的財産権については、国民の知的創造力の向上に資するように配慮しなければならない。

と変更しようとしている。

国家の根本ルールである憲法において,わざわざ「知的財産権」の規定を設けたということは,知的財産権を重要視するという強い思いの表れかと期待したが,どうやらその逆らしい。

自民党のパンフレットでは,
29 条2 項後段に、「知的財産権については、国民の知的創造力の向上に資するように配慮しなければならない」と規定しました。特許権等の保護が過剰になり、かえって経済活動の過度の妨げにならないよう配慮することとしたものです。
と解説されている。

解説からすると,自民党は知的財産権の保護を過剰にしないために憲法改正が必要だと考えているようだ。

知的財産権の保護を強めれば,知的財産権を得ることが経済的利益に直結する。そうなれば,国民の知的創造力は向上することになるというのが素直な考えだと思う。
「知的財産権の保護を強め過ぎて国民の知的創造力の向上にマイナスにならないようにしよう」という考えは,理解しづらい。

私が思う素直な考えは,経済的利益=「金」で人が動く・・・というさもしい思想の表れであり,新憲法はもっと崇高なもので人は動くと考えているということであろうか。
実に理解しづらい内容だ。

憲法改正は個人的には必要だと思っているのだが,本改正案には賛成できない。というより理解しづらい面が多々ある。考えてみると,現行憲法でも理解しづらい面が多々ある。
シンプルで分かりやすいものにしようとしても,いろいろな人の意見を取り込んでいくうちに,次第に玉虫色の理解しづらい内容になってしまうのかもしれない。

根本ルールを決めるということは実に難しいものだ。

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posted by 内田清隆 at 09:24| Comment(1) | TrackBack(0) | 弁護士雑感